26才の恋ばな

もえぽす

わたしだけがきっとわかってる、支えてあげたい

初めて、

やっと、

 

恋ばなを語る。

 

■ケース1

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転職して心機一転。

ハルは、前職でもいくつか恋はしたけど、ちゃんとした付き合いはなかった。

社会人前に別れた元カレを引きずってた。

フリーで臨んだ新天地。

 

のちに上司になる人の面接があったから転職を決意。入社。その人の優秀さ、スマートさに惹かれた。

始めは上司と部下だった。仲間でもあった。

 

タイプじゃなかった。

でも仕事の姿はかっこよく見えた。

たくさん飲みに誘ってくれた。

学びばかりの飲みが楽しかった。

 

関係値を進めることにも、恋愛関係になることもお互い関心がなかった。

仕事が楽しくて充実していて何も焦ってなかった。

 

季節が変わると、それぞれしんどい時期もあった。

2人には共有点があった。

 

ーーー脆さ。

 

寂しい、わかってほしい、頑張ってる、褒めてほしい、たまには休息したい。

 

お互いの隙間を埋める、ちょうどいい心地の良い関係性、距離感だった。

でもそれは恋愛感情ではない。わかってた。

 

それなのに。

羽目を外した。

 

弱さを真正面に感じて、愛おしく感じた。

 

「わたしだけがわかってあげられる」

「支えてあげたい」

 

この気持ちこそがほんとうのハルの弱さだった。

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